「従格(じゅうかく)」とは?— 特殊な命式に宿る、従うことで輝く力

この記事はこんな人におすすめ!
・自分の運勢や四柱推命に興味がある人
・自己主張よりも周囲に合わせる傾向が強い人
・自己肯定感が低く自信を持ちにくい人
最近の鑑定で「従格(じゅうかく)」と呼ばれる命式の方からのご依頼が立て続けに寄せられました。
今日はこの「従格」基本的な特徴や種類、運勢への影響について初心者の方にも分かりやすく解説いたします。
もくじ
従格とは?
「従格」は、命式の中の五行が日干(=自分自身)や、日干を助ける五行以外のもので成り立っている命式のことです。
日干を中心とする力が弱く、まわりの流れに「従う」ことで運勢が安定するという特徴があります。
つまり、自分が前に出るよりも、与えられた環境のもと周囲に従っていく力が発揮される命式。
心身ともに繊細で、運の流れに強く影響を受けやすい命式ともいえます。
なお、「従格」は以下の5つに分類されます。
従格の種類
【1】従児格(じゅうじかく)
命式中の五行がすべて「食傷」によって構成されている格です。
•例:日干が「甲(木)」で、その他の五行がすべて「火(=食神・傷官)」の場合
•特徴:食神・傷官が多くても、一〜二個の財星があるくらいなら成立します。
ポイント: 子どもや、食神に象徴される「創作・料理・芸能・教育」などの分野に従っていると、安定した運勢になります。
【2】従財格(じゅうざいかく)
命式中の五行がすべて「財星」で構成されている格です。
•例:日干が「壬(水)」で、その他がすべて「火(=財星)」
•特徴:一〜二個の食傷があっても成立します。
•実例:木村拓哉さんがこの格に該当します。
ポイント: 男性であれば父親の跡を継ぐ、家訓を守る、或いは妻の方針に従うことで運勢が安定します。
【3】従殺格(じゅうさつかく)
命式中の五行がすべて「偏官(=七殺)」にあたる格。
•特徴:一〜二個の財星があっても成立します。
ポイント: 男性なら仕事に、女性なら夫や家庭に従っているときに運勢が安定します。
強い外圧に従うことで力が発揮される格です。基本的に身体が弱い(体力がない)ので健康管理には気を付けること。
【4】従官格(じゅうかんかく)
命式がすべて「正官」で構成されている格。
•注意点:月支が正官で命中にも多くの正官があり、日支だけが偏官の場合に従官格とされます(逆なら従殺格)。
ポイント: 社会のルールや組織、秩序ある世界の中で生きることが運勢安定の鍵です。仕事や家庭内の「決まった枠組み」に従う姿勢が吉。
真面目で地位、名誉や社会的体裁を重んじる傾向。
【5】強旺格(きょうおうかく)
この格は上記の「従格」とは反対で、日干や日干を助ける五行(比肩・劫財・印星)だけで命式が構成されているタイプ。
•一部に食傷や財星があっても成立します。
•実例:藤圭子さん(宇多田ヒカルさんのお母さま)
藤圭子さんは命式中に火の五行が強く、「水」の五行が極まった年(=大運でも年運でも冬の官星)に当たり、命運に強く影響を受けたと考えられます。
ポイント: 運勢が強すぎるがゆえにバランスを崩す危うさも。自分の強さをコントロールできるかどうかが鍵です。
格が成立するということは…
従格にせよ強旺格にせよ、命式の五行バランスが大きく偏っているということは共通しています。
それは一方で「特異な才能や力を持つ」ことでもあり、また一方で「繊細さ」「不安定さ」も抱えやすいことを意味します。
とくに従格の方は、従う対象(仕事・親・夫・組織など)に恵まれると、まさに運勢が一気に開花します。
けれど、大運などの流れでその対象から離れざるを得なくなったとき、格が破れ、運勢が一変することも。
このため、従格の人は「自分ひとりで決断しすぎないこと」がとても大切になります。
まとめ:従うことは、力である
「従う」ことは一見弱く見えるかもしれません。
でも、従格に生まれた方にとっては、従うことでこそ、自分本来の運が活かされていくのです。
逆に、従わずに我を通すことで人生の流れが崩れてしまうこともある——これは決して誇張ではありません。
従格に該当する方は、自分にとって「頼るべき人・従うべき方針」を大切にしてください。
そこにこそ、あなたの強さと幸運が宿っています。
この記事へのコメントはありません。